ブログを体験してみる

はてなダイアリーの創設時期からブログを体験してみようと書きはじめてながい年月が経過した。

2022-01-01から1年間の記事一覧

貝原益軒を書こう 六十二

貝原益軒を書こう 六十二 中村克博 朝日が高くなるほど行き交う人は多くなった。にぎやかな町を出て、すぐに新しい長屋が何列も並んだ居住地が見えてきた。煙がただよっている。荷車や人の動きが見える。このオランダが提供した居住区の中ほどに一軒だけ塔屋…

貝原益軒を書こう 六十一

貝原益軒を書こう 六十一 中村克博 根岸と柳生の松下はでゼーランジャ城を出て小舟で対岸の街に向かっていた。小さな帆掛け船が向かう方に朝日が低く眩しかった。佳代が根岸に寄り添うようにしている。船べりを横に長く渡した板が椅子になって座っていた。舟…

膝が痛かったが、やっと治った。

先週の金曜日、エッセイ教室に行った。 小説の「貝原益軒・・・」は書けなかったので、 膝が痛かった三ヶ月をエッセイにした。 膝が痛かったが、やっと治った。 中村克博 七月の終わりころ右の膝を傷めた。歩くときに痛いので一カ月半ほど杖を突いていた。ま…

貝原益軒を書こう 六十

貝原益軒を書こう 六十 中村克博 日は傾いて竹林からの風が涼しい。いくつもの鳥の声がする。久兵衛は尺五の問いにこたえようとしていた。 かさねた手を膝に戻しながら、 「幕府は大量の武士を国外追放する難事を黒田藩に命じ、黒田藩はその大役を根岸殿一人…

貝原益軒を書こう五十九 

貝原益軒を書こう 五十九 中村克博 根岸はオランダの船に下りると、すぐに船長に案内されて佳代のいる部屋にいそいだ。そのあいだに、副官の指示で船は大型ジャンク船から離れていった。風はしだいに強くなって雨が降っていた。帆を上げると船足は速く大型の…

貝原益軒を書こう 五十八

貝原益軒を書こう 五十八 中村克博 部屋から出て右舷側で起きている騒乱を見た大型ジャンク船の船長とその副官、根岸、それに鄭成功の傭兵の頭目は中央の甲板に駆け下りた。硝煙が立ちこめて射撃音が耳をつんざく。銃を撃つ者と火薬を入れ弾を込める者との役…

 貝原益軒を書こう 五十七 

貝原益軒を書こう 五十七 中村克博 佳代は一人で船長室となりの小部屋にいた。衝撃的な恥辱をくわえられ心身が消衰しきっていた。今から明の大型ジャンク船に行向かうことは告げられていた。そこに行けば根岸と会える。どのような顔をして根岸に会うのか、ま…

貝原益軒を書こう五十六

貝原益軒を書こう五十六 中村克博 航海は順調で何事もなく夜がすぎて朝をむかえた。船はさらに南下して蒸し暑く根岸はよく眠れなかった。船室を出て船尾甲板から遠くの海をみた。北を向いても南を見てもどこを向いても海しか見えなかった。西からの風が汗で…

貝原益軒を書こう 五十五 

貝原益軒を書こう 五十五 中村克博 佳代は叫んで暴れて抵抗したが、すぐに力がつきた。うつろにされるがまま静かになった。涙だけが流れた。近くに太った水夫が横になって倒れていた。先に佳代から懐剣を脇腹に差し込まれた髭面のぶよっと太った悪党だった。…

マイク先生とのお別れ・・・

先週の日曜日、居合の斬試会があった。 マイク師範の送別会も兼ねっていた。 マイク先生はアメリカに帰る。30年、柳生新影流の稽古をつづけた。 現役の師範は山崎先生一人になる。 柳心会のホームページもマイク先生の帰国をどう記録するのか・・・ 先日、靖…

ヤマモモを収穫した。

ヤマモモの実がたわわに赤く色づいて、 熟した赤黒い実は枝がゆれるとポトポト落ちてしまう。 梯子をかけて、ていねいに、実が落ちないように収穫した。 これまで、毎年、見るだけで、勿体ないことをしていた。 枝の上で実を取りながら、ときどき口に入れた…

月のはじめに京都に行った。

大徳寺にいった。 有名な大名の塔頭が二十院あるそうだ。 江戸時代には六十をこえていたらしい。 観覧ができる塔頭だけでも、ゆっくり見ていたらたいへんだ。 黒田家の竜光庵は拝観謝絶。外からのぞくしかない。 伏見に行って十石舟で鴨川を下ってみた。 南…

靖国神社で柳心会の居合奉納がおこなわれる。

きょう五月二十一日智、靖国神社で柳心会の居合奉納がおこなわれる。 昨日まで柳心会の会員は三か所ある道場で演武の稽古を重ねてきた。 きょう稽古の成果を英霊に見てもらう。東京の天気がよければありがたい。 僕は今年一年、喪に服すので行けなかった。 …

花が咲いている。

周囲の山の木を切ったので日当たりがよくなって、 いろんな花が例年よりたくさん咲いている。 タケノコもイノシシが食べ飽きて目につくようになった。 居合は大濠の道場のほかに箱崎の道場でも毎週稽古している。 高段者の組太刀は実戦のように緊迫感がある…

昨日の日曜日、久保白で高校同期の食事会があった。

一年ぶりだった。二ヶ月おきにしていたが、コロナとかで出来なかった。 いい天気で十人ほどの参加者だった。 みんな後期高齢者になって、それでも元気だ。 川上君がいない。いないのを思えば胸が苦しくなる。 食べきれないほどの料理を腹に入れてもデザート…

昨日の夕方は居合の稽古だった。

宗家が杖術の組太刀をしておられた。 コロナのためにマスクをしている。 新影流には杖のほかに鉄扇や手槍の技もある。 居合は一人稽古が多いが、組太刀が大切だ。斬試も大切だ。 流れるように力もなく相手は転倒する。 両手首をからめると身動きできない。 …

七人の侍の立ち合いと柳心会の組太刀

勘兵衛役は志村喬、上泉信綱がモデルになっているらしい。 上泉伊勢守信綱は新影流の創始者。 上泉信綱 - Wikipedia 久蔵役の 宮口精二は宮本武蔵がモデルだそうだ。 技は新影流、必勝の下段、変化らしい。 さそい先に打ち込ませ半身かわして袈裟に斬るよう…

先週の金曜日、エッセイ教室にいった。

先週の金曜日、エッセイ教室にいった。 一月は休んだので今年初めてのエッセイ教室だった。 貝原益軒を書こう 四十九 中村克博 根岸は柳行李の中から風呂敷包みを取り出した。枚方の屋敷を出るとき、よねが持たせてくれたものだった。ポルトガル製の短筒で懐…

居合の稽古はじめ

昨日の一月十四日は柳心会大濠道場での稽古はじめだった。 宗家の四方祓の神事で今年の初稽古がはじめられた。 十二日には箱崎道場での稽古は始って僕も参加していた。 最近僕は組太刀の稽古に時間をかけている。 居合の稽古をはじめて十年余になるがまだ組…