小さな小川には両岸から草が生い茂っていた。
刺のつるをよけて蜘蛛の巣をくぐって進んだ。
水の中を注意して見ながら石をひっくり返してカニさんをさがした。
台所からピッチャーを持ってきていた。見つけたカニさんを入れるためだ。
藪の小川をのぼってクモやカタツムリや蜂の巣やアメンボとであった。
足を滑らせ腰まで深みにはまってピッチャーが流れた。
二時間ほど探したがカニさんは見つからなかった。
小川から這い上がると草藪だった。
小さな黒い蚊がまわりに見えた。腰の蚊取り線香が濡れて消えていた。
汗だくだった。ホースの水を頭からかけた。水が体にしみるように飲んだ。
カニは見つからなかったが、2時間ほどの探検はおもしろかった。