十月四日 夕刻 福岡武道館(福岡市中央区大濠)で行われた。
会場の設営をみんなで、おこなった。
審査開始前、受験者が心を静めるように最後の稽古をしていた。
国旗に向かって全員が一礼、いよいよ審査がはじまる。
神前に向かって、いつものように居合の始まりの作法をおこなう。
受験する剣士が並び、進行役の短い説明がなされた。
先頭に立った初審査の剣士は、熟練者のように堂々とした剣さばきだった。
受信者では最年少の剣士、剣技も身長が伸びるようにスクスクと上達している。
定年退職後、他流から移ってこられた練達剣士のやわらかい流麗な演武。
先日の仲秋の名月をみて、練習前にルナロッサの話をしていた女性剣士。
https://www.youtube.com/watch?v=rHTlk3tDEL4
やはり、稽古熱心な剣士は上達が速い。刃筋が通って美しい。
この剣士、、今回の審査で最高得点(師範の技を除いて)をいただいていた。
ひごろ、たおやかだが、剣を持つと寄り付きがたい気迫に圧倒される。
さすが、年季の入った演武には鬼気迫る妖気さえ放っているようだ。
年ごとに積み重ねられた技には均衡のとれた風格があるようだ。
寡黙な剣士、一途な稽古熱心さには感銘さえうける。
今回、審査の最後には若い師範が奥深い玄妙な技にいどんだ。
ファインダー越しに見ると、
目の前に本当に敵がいるように感じてしまう。
刀の動と体が、とけあうように見える。
気配を感じさせない動きだが、刃金の鋭さは伝わる。
どんなわざで、どんな理合があるのか僕にはわからない。
すべて終わった。みんなの気がゆるんでいる。
審査結果の発表がはじまる。
留意する箇所の指摘と、今後の精進をより励むように・・・
最高得点の剣士に宗家も嬉しそうに話しておられた。
どんな話をされたのだろうか・・・
門弟と宗家、伝える話しに、ほほえましい、暖かさを感じる。
終礼の作法が神前と宗家に対して行われる。
継承される伝統にのっとって厳粛に昇段審査が終了した。