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初傳審査のための理合記述 

先日の居合審査のための理合記述は数か所の訂正があったが合格だった。

実技の演武は八十点だった。

僕の演武ではこれまででは一番良かったと宗家から言われた。うれしかった。

 

初傳審査のための理合記述       平成三十年十月吉日

 

中村克博      現在の段位  奥入

 

 

後目録      

 

四方詰

宗家に向かい、遠く青山を見るような眼差で一礼し演武を始める。

敵を見すえ、左手は鯉口付近に右手は柄に軽く添え、右脚を擦り出しつつ左手で刀を鞘ごと体の外にひねりながら柄頭を敵の顔面に向け押し出す。左足をそろえながら鞘を引き、刀を引き上げ抜刀し柄を返し左手を添え、右脚を踏み込んで上段の構えから正面の敵を右袈裟に斬る。振り向きざまに背後の敵を上段から踏み込んで右袈裟に斬り下す。右側の敵に目付して柄頭を額に引き上げ手首の力を抜く、同時に右足を左足にそろえて向きなおり、この間、瞬時にして左手は腰の鞘に右片手で左袈裟に斬る。すかさず右手首を返して左の敵に向かい腰を落として右袈裟に斬り下せば、再度、正面からの敵に目付をして刀を左肩口に引き寄せつつ左膝をついて半身かわして横一文字に払う。さらに、正面から斬り込んで来る敵に目付をし、受け流して上段から斬り伏せる。正眼に構え、周囲に気を巡らせ残心する。血ぶりのあと静かに納刀する。納刀後も鞘は出て左手で鯉口近くを持ち右へは柄に添えている。もとの場所にもどって鞘を納め左手の親指は鍔にかかり右手は体側にあて一礼する。

 

捷径(二本目)

 始めの姿勢からに二三歩進み、右手を柄に軽く添え、左手で鞘ごと刀を体の外にひねりながら出し柄頭は敵の顔面に向け正面の敵を斬撃する意思を示す。敵のひるむ隙を突き、いきなり左肩ごしに背後の敵に目付をするや鞘を引き右手を伸ばして抜刀し敵の胸元に突きを入れる。このとき、左手は腰の鞘を押さえ、刃は敵の肋骨に当たることを想定して水平にたもち峰を体に添わせる。柄を持つ右手は若干低くし剣先を心もち上げ、右足を大きく踏み出して刀を持つ右手を大きく伸ばして敵を突き刺す。ただちに刀を抜いて正面に目付をしながら柄を額に引き寄せ、斬り込んで来る正面の敵を半身かわして振り返り右足を踏み込んで右袈裟で斬り下す。斜め正眼にて残心し、狭い路地に配慮するように血ぶりした後、左右に気を配り、半身のままに爪先立ちに左手で鞘を引き上げ右手の第一指と二指で柄を軽く掴み刀を落とし込むように納刀する。正面に向きなおり、後ずさりしながら路地を出て鞘を納める。

 

松風

 始めの姿勢から前方の敵を見すえ、左手で鞘の鯉口付近を握り左足を踏み出しながら敵の喉に向けて水平に抜刀し喉を切り裂くや右足を摺り足で踏み出しながら刃を反し左手を柄に添えて首筋を深く押し切る。刀を引き柄を額に、右足を引いてそろえ上段に構える。静かに左足を引いて正眼にて残心する。血ぶり、納刀、左足をそろえ鞘を納める。

 

三光(二本目)居技立ち技あり

居技である。始めの姿勢から前方を見すえ、いきなり右膝を起こして右横の敵に向かい横一文字に斬る。この場合右の膝頭も上体も右の敵の正面を向いている。間髪を入れず左側の敵に目付をし、刀の峰を体に添わして剣先は敵の胸元を狙い、柄をやや下げ右腕を伸ばして突きを入れる。ただちに左足を引き寄せ右足を正面に踏み出し、上体を正面に向けて三人目の敵を正中一文字に斬り下す。右足を少し引いて正眼に構えて残心、血ぶりのあと納刀しながら正坐する。

 

徹底(三本目)

居技である。前方から抜刀して八相に構え近づきつつある敵を見すえる。間合いが詰まり切り込もうとする刹那、右膝を立て抜刀し敵の膝前に剣先を止めて牽制する。体を左に半身かわして左前方に起き上がる。(左膝を立てたならこの逆である)同時に刀の刃を上にして敵の腹の水月を突き刺す。この場合、両腕は絞るが前に突き出さないで体ごと刀身が敵に向かうようにする。右足を引き寄せながら柄頭を引き上げ受け流しから上段に移り左足を引いて正中一文字に切り伏せる。正眼にて残心する。血ぶり、納刀、左足をそろえ鞘を納める。

 

陰見 蔭見は四方、八方あり

居技である。前方の相手にお辞儀をすべく右手の二指を膝前に突き左手の親指は鍔にかけ頭を下げる。右背後にいる人物と、その対角の左前方にいる人物に気を配る。左膝を右に寄せつつ右膝を立て逆袈裟に右背後の敵を斬り上げる。柄を額に引き寄せ右足を正面に移動し、上体は左前方の敵を向いて右袈裟に斬り下す。すかさず左足を引き寄せ正面に向きなおり右足を大きく踏み出して上段から切り伏せる。右足を少し引いて正眼に構えて残心する。血ぶりの後、納刀しながら正坐する。

 

奥入      

 

清月(立技、居技)

宗家に向かい、遠く青山を見るような眼差で一礼し演武を始める。

敵を見すえ、左手は鯉口付近に右手は柄に軽く添え、右脚を擦り出しつつ左手で刀を鞘ごと体の外にひねりながら柄頭を敵の顔面に向け押し出す。左足をそろえながら鞘を引き、いきなり真後ろに振り向き背面の敵を横一文字に斬る。踵を返し正面に向きなおる。すでに剣先は敵の水月を狙っている。右足を大きく踏み出すとともに右腕を伸ばして正面の敵を突き刺す。すぐさま右足を引いて柄を額に引き寄せ右側の敵を正中一文字に斬るや、左にいる敵を踵を返して見すえると、刀は峰を体に添わして柄は下げ剣先を向けている。右足を大きく踏み出して敵の水月に突きを入れる。しずかに右足を引きながら刀を額に引き上段に構え倒れた敵を見すえる。左足を引きながらゆるりと正眼にて残心する。血ぶりの後、納刀し、まわりに気を配りながら元の場所にさがって鞘を納める。

 

捷径(三本目)

始めの姿勢から二三歩進み、右手を柄に軽く添え、左手で鞘ごと刀を体の外にひねりながら出し、柄頭は敵の顔面に向け正面の敵を斬撃する意思を示す。街中の狭い路地であることを配慮して刀や鞘が建物に触れないように、敵のひるむ隙に、いきなり左肩ごしに背後の敵に目付をするや鞘を引き右手を伸ばして抜刀し敵の胸元に突きを入れる。このとき、左手は腰の鞘を押さえ、刃は敵の肋骨に当たることを想定して水平にたもち峰を体に添わせる。柄を持つ右手は低くし剣先を上げ、右足を大きく踏み出して刀を持つ右手を大きく伸ばして敵を突き刺す。透かさず踵を返し正面にふり向くと同時に柄を額に引き寄せ、刃を敵に向け、左の手のひらを峰に当て切先を敵の右目に向ける。敵が躊躇していたら、峰に添えた左手とともに剣先をゆるやかに下げて、あえてみずから隙を作るように顔を出す。誘いにのった敵が上段から切り込んでくるところ、左足を後ろに引き半身かわし、柄を引き上げて左手で切先を跳ね上げ右袈裟で斬り下す。右足を少し引いて斜め正眼で残心する。前方に倒れた敵を右肩越しに、後方に倒れた敵を左肩越しに、左足を寄せながら刀を頭上に上げ鋭角に血ぶりしたのちに鞘を立てて引き上げ、刀身を合わせ、切先が鯉口にかかると鞘を下げながら爪先立ちになって、刀が静かに落ちるのに合わせて鞘をゆっくり引き上げ納刀する。そのまま正面に向きなおり、後ずさりしながら路地を出て鞘を納める。

 

高波

始めの姿勢から、右手を柄に軽く添え左手で鞘ごと刀を体の外にひねりながら出し柄頭は敵の顔面に向け正面の敵を斬撃する意思を示す。敵のひるむに乗じ抜刀しながら、いきなり右回りに背後の敵に振り返り、右脚を踏み出して正中一文字に斬る。間髪を入れず後ろに目付して、腰を落とし左足を回転させ爪立ち、半身をかわして敵の膝を制すべく刀を下段水平に払う。たじろぐ敵を見すえ、爪立ちのまま刀を額に引き同時に両膝を伸ばして正中一文に斬り下す。爪立ちし膝を伸ばして、斬り下した両腕を真上に上げて剣先を天に向け伸びきる。正眼に構え残心する。血ぶりをして、爪立ち鞘を立てて落とし込むような納刀をする。

 

陰見(二本目)

居技である。始めの姿勢から前方の相手にお辞儀をすべく右手の二指を膝前に突き、左手の親指は鍔にかけ頭を下げる。さり気なく左右に正坐している人物に目を配る。いきなり右膝を立てながら抜刀し右の敵に向きなおり横一文字に斬る。左の敵に目付して刀の峰を体に添わして切っ先を敵の水月に向け、右脚を正面に移し、上体は左の敵に向き、右手を伸ばして突きを入れる。正面に目付をして左膝を右足に寄せながら柄を額に引き上げつつ、上体を正面に向きなおり、瞬時の溜とともに右脚を踏み込んで正中一文字に斬り下す。右足を少し引いて正眼にて残心、血ぶりせず、右脚と同時に刀を右にまわしながら切先を下げ、陰流の形で納刀しつつ正坐する。

 

鈞旭

始めの姿勢から、左手で鯉口近くを持ち左足を踏み出しながら片手で左袈裟に抜刀する。右腕は右前方斜め下に伸ばし、そのまま上半身をやや前かがみに頭を下げ、刀の峰が敵の方に向くように隙を見せる。誘いにのった敵が振りかぶって踏み込んでくるところ、刀の刃を反して敵に向けると同時に左手で柄を握るや、右手を柄から離して峰の中ほどに添えて右足を踏み出し左膝をつき、低い姿勢から敵に潜り込むように水月を引っ掻くように切り裂く、敵がよろめき刀を反して右横から薙ごうとするのを膝をついたまま、刀の切先を上にして峰を右の親指と人差し指ではさみ右腕の外側に立て、敵の斬撃を受けると、すかさず右手を峰に添えたまま右脚を踏み込んで敵の喉に突きを入れる。敵は後ろに倒れる。右脚を少し引きながら切先を右から上段に構え左足をゆっくり引きながら正眼で残心する。血ぶりをして納刀しながら正坐する。

立ちあがって、宗家に向かって一礼する。演武を終える。退場する。

                              以上です。