ブログを体験してみる

はてなダイアリーの創設時期からブログを体験してみようと書きはじめてながい年月が経過した。

金曜日「きらくにエッセイ」の受講の後ハーバーに行った。

夕方からの居合の稽古まで「ひらひら」で時間を過ごした。

曇り空で時おり小雨が降っていた。出入りするヨットも人影もなかった。

キャビンで写真撮影の練習をした。光の少ない暗い様子を撮るのはむつかしい。
最近のデジタルカメラはほとんど暗闇ても明るく撮れる。感度が良くてISOは10,000以上もある。

少しの明かりで、いくらでも明るく撮れるのだが、暗い様子の雰囲気が出ない。
暗いのは暗く、自然に雨の湿度をしっとりと撮れないか工夫したがむつかしい。


今日提出したエッセイは先日読んだ孫正義伝にした。


孫正義伝「あんぽん」を読んだ。           中村克博


「あんぽん」、孫正義のことを書くのに変なタイトルだと思ったが、題名の「あんぽん」とは彼の旧姓、安本を音読みする揶揄した呼び方だった。著者の佐野は「孫正義のビジネス」についてあまり触れてはいない。他にたくさんの本がそれについては書かれているからだろう。孫正義一族の骨と血をたどっているが、読んでいて日本人からの差別による在日朝鮮人の生存上の制約を意識した。在日朝鮮人の多い筑豊の土地に住んでいてこれまでこの問題を考えたことがなかったが、この本でそのことに気づくことができた。孫正義の母方の叔父は、僕の地元にあった三井山野炭鉱の事故で落命している。
孫家は、いまから百年前、お祖父さんの代に生活の苦しい朝鮮の故郷を離れ、希望を託して海峡を渡ってやってきた。鳥栖の近くの、わずかな土地で小作農を始めたらしい。生活は楽ではなかったがお祖父さんは儒教両班の家系を誇るように生きたようだ。戦後は韓国に一度は帰るが居場所は無かった。また戻ってきた。その時は嵐の玄界灘を小舟で難破しそうな航海で、家族は命からがらの密航だったそうだ。そうして、鳥栖朝鮮人部落に一家は潜り込んだが戻ってきても生活は苦しかった。祖母はぼろ切れや廃品の回収、残飯を集め豚を飼って一家を支え、幼い正義たちは豚の糞尿と密造酒の臭いの中で勉強していた。親類が顔を合わせれば口論から物が飛び交い、殴り合い血が流れる。後年になって養豚と密造酒とパチンコとサラ金で成功した父は懸命に息子たちを育てた。息子たちはそれに応えた。稼いだ金を息子に注いで教育をつけさせた。日本名、安本と言う苗字、在日朝鮮人と露呈しないようにびくびくして暮らした。大好きな祖母のキムチの匂いが大嫌いだった。極貧の中での辛い思い出が重なる故郷の鳥栖も大嫌いだった。
「son」と堂々と自身のアイディンティティを名乗ったアメリカ留学時代、その時に知り合った日本人の女性との結婚。日本で生きていくことを決めた。日本国籍を祖先の苗字「孫」で取得した。すでに社会的に成功して有名になってから、一人で故郷の鳥栖をこっそり訪れた。孫正義、すっかり孫正義のファンになった。今まで脱原発についてもよく考えていなかったが、これから少し、自分でも考えてみようと思うようになった。孫正義、日本と韓国と北朝鮮が誇りにする歴史に残る日本人だと思った。携帯電話をNTTドコモのアンドロイドからソフトバンクのアイフォンに変えようと思った。

Yahoo! JYAPANで孫正義について検索してみた。
孫正義は現在、ソフトバンク株式会社代表取締役社長、ソフトバンクテレコム株式会社代表取締役社長、ソフトバンクモバイル株式会社代表執行役社長兼CEO、福岡ソフトバンクホークスのオーナーなどを務める。
二〇一一年三月一一日の東日本大震災に対し、義援金として個人で百億円及び二〇一一年から引退するまでソフトバンクグループ代表として受け取る報酬の全額を寄付することを表明した。 さらに福島第一原子力発電所事故を受け、自然エネルギー財団を設立。「東日本大震災復興支援財団」を六月に設立。

孫という名にこだわった理由の一つに、渡米するとき心に決めた自分なりの志があったのだという。
「何十万人といる在日韓国人が、日本で就職や結婚や、それこそ金を借りるとき差別を受けている。でも在日韓国人であろうが、日本人と同じだけの正義感があって、能力がある。それを自分が事業で成功して、証明しなきゃならないと思ったんです」

フォーブスの調査に基づく世界長者番付によれば、二〇一一年一一月の時点で、日本一の富豪、総資産約七五億ドルとなっている。二〇一一年四月三日、東日本大震災の被災者支援と復興資金として個人で百億円を寄付すると発表した。また、二〇一一年から引退するまでソフトバンクグループ代表として受け取る報酬の全額も、震災で両親を亡くした孤児の支援として寄付するとも発表した。ソフトバンクも企業として東日本大震災に対し十億円の寄付を決定している。二〇一一年六月一一日までに、財団分を除く六〇億円の寄付が各所に行われた。二〇一一年七月一四日に、東日本大震災復興支援財団に残りの四〇億円が寄付として渡され、全一〇〇億円分の寄付が完了した。この寄付金は、一〇年以上の継続支援ができるよう、被災地の子どもたちを中心とした支援のみに一〇〇%使われていくという。
孫正義ツイッターをしているそうだ。それで、開いてみた。毎日のように書き込まれている孫正義ツイッターでのつぶやきメッセージとフォロワーとのやりとりは膨大な量になっていた。その中で、こんなのが目に止まった。
国籍や年齢や性別による差別は、馬鹿げている。愛国心という名の下に外の国民に敵愾心を抱く事も実に悲しき事だ。世界中の全ての人々の幸せを願う。
他人の行為を邪推する人は己の心の濁った人が多い。結局そんな人々は、一生を不幸せに過ごす傾向が多い。(とつぶやいた後に、フォロワーの指摘をうけて)
他人の行為を邪推しない人は己の心が透き通った人が多い。そういう人は一生幸せに過ごす傾向にある。(この言い方のほうが気持ちいいね。と書きなおした。)
勇気は最初から備わっているのではない。何かを守りたいという責任感から湧いてくる。
百年後の人々の生き様に良き影響を与えられたら偉人。現世の地位や名声や金などは取るに足りないものだ。

本の装丁にも暗示されてものを感じた。表紙に使われた孫正義の顔の写真には帯が重なる。帶が少しずれると顔が仮面をかぶったようになる。それとタイトルの「あんぽん」、毛筆で書かれたそれは「あ」の文字が「ち」の文字に見える。この人はもう事業家の域をこえている。民族などを超えた人類の本質を知っている超人に見えてきた。
                        平成二四年三月一日


夕方から居合の稽古に出かけた。

マイク師範が丁寧に指導していた。

今日は木剣組み太刀の練習が多かった。