博多ヨットクラブのレースがあった。

マリノアのボートショップで支度して、
ハーバーに出るとMaybe がリフトで海に入るところだった。

マリノア所有の新艇に乗った。初めてのレース参加らしい。

相の島まわり、クラブ旗は11時に降りる、この風で走れば夕飯までに帰れるだろう。

昨夜からの雨が降って、西の風が強かった。

スタートした。前線は対馬あたりを南下しているらしい。

meybe がすぐ後ろに付けていた。

荒天だが参加艇は２０隻以上いそうだ。

Maybe の速度が上がって来た。

上り角度を詰めても速度は落ちない、追い越そうとしている。

雨も降っているが、たえず波をかぶってデッキは洪水だ。
ライフラインはない、ハーネスも付けていない。裸馬のロデオのようだ。

ベアーしながら、みるみる追い越して一番手に走り出た。

志賀島を交わすと風は追手になる。メインセールがスプレッダーに当たった。
スプレッダーの先がセールに食い込んで小さな穴をあけた。
予想以上の風が吹いたようだ。このとき風はマックスで40ノットオーバーだったそうだ。

スキッパーは二言ほどクルーたちと意見交換してためらわずに「メイン降ろせ」の指示を出した。
エンジンが掛けられて、レースは放棄された。

湾内に向きをかえて機走で走った。後続艇とすれ違った、舳先を波間に突っ込んで走っていた。
寒さが濡れている首から入ってくる。港に急いだ。３GM のエンジンは3500回転10ノットは出ているだろう。

・・・・

このあと、Maybe はラダーが波で飛んだらしい。舵が無くなったのだから遭難だ！！
仲間のヨットに曳航してもらい帰りついたのは・・　寒かっただろう。
ほかにもマストが二つに折れたヨットも出たそうだ。
(後日聞いたら、マリノアに救援依頼したそうで、５０fのパワーボートが駆け付けたらしい）