宝珠山からしばらく山道を走ると英彦山への山道に合流する。英彦山の山深い山中で同じようなバイクと正面衝突した。携帯電話は通じないので救急車は呼べない。しばらく道の端にヘルメットを着けたまま横になっていた。吐き気がしていた。
吐き気がおさまったのでハンドルが少し曲がったセローにまたがってエンジンをかけたら一発でかかった。車体の損傷もほとんどない。名車セローは走りだけでなくダメージも受けにくいようだ。右手首から先が動かしづらい。2時間くらいかかって家に帰り着いた。たまたま休日で帰宅していた息子心配して、僕の小学校から幼なじみの先輩の外科病院に連れて行ってくれた。
たしか先代の院長から仕えていた看護婦さんが慣れた手つきでレントゲンの撮影をしてくれた。安心感で眠たくなった。手首は何箇所か折れていた。
ギブスはちょうど一ヶ月ほど着けていた。先生はギブスをしたまま出きるだけ動かせという。痛いのを我慢して言われたとおりにしたら元通りになった。名医だと思った。通院中に奥さんが子犬をくれるという。太りすぎのドーベルマンかと思っていた。ロットワイラーという大型犬で来月生まれるという。
