大連市内からタクシーで２０分ほどだった。
太陽は出ていたが雪が降っていた。
２０３高地は観光名所になっていた。観光客は我々以外は誰もいなかった。
はるか旅順港が一望できる条件だが、登ったときには霞んでいてよく見えなかった。
案内表示には日本が侵略したようなことが書いてあった。
ロシアが占有していて、日本の脅威になっていた旅順の軍事施設を排除するため、
２０３高地は争奪戦の鍵だった。双方に多大な犠牲をだして日本軍が殲滅占領したのだと思う。
旅順港は中国海軍の軍港なので入れない。海からなら港口まで行ける。
旅順港は博多湾の半分ほどか、狭い入り口の左右に丘があり右のほうが高い。
日露戦争は明治３７年（１９０４年）２月１０日に日本がロシアに宣戦布告して始まった。
２０３高地の最後の総攻撃は同年の１１月２６日に開始されたらしい。今日のように寒かったのだろう。
１２月５日の夕方には日本軍が占領した。山頂に２８センチ榴弾砲を運び上げて旅順艦隊を壊滅させた。
旅順港の港口を見学する観光船には中国の若いカップルが幾組みも乗っていた。
みんな幸せそうだった。
海岸の近くには高層の建物がいくつも建設中だった。
