ブログを体験してみる

はてなダイアリーの創設時期からブログを体験してみようと書きはじめてながい年月が経過した。

朝の散歩で鶏を襲った・・


散歩の途中から雨が降り始めた。傘を差しながら携帯電話でメールを打っていたら、後ろの方から鶏のけたたましい鳴き声が聞こえてきた。振り返るとグリュックの姿が見えない。
50mくらい離れた藪の中で鳥の羽音と鳴き声がして、小枝が折れる音とグリュックが走り回る音がする。グリュックが藪から出てきた。口に白い大きな鳥をくわえている。
鳥はすでに首をだらりと下げて動かない。「グリュックやめろ」と何度も言ったが聞こえないように無視して、もう一匹のメスの鶏を見据えていた。僕は写真を撮る準備をした。
メスはすでに傷ついているのか、恐怖からか、すくんだように動かなかった。グリュックはくわえていた鳥を地面にポトリと放すと、その方に一歩二歩とゆっくり近づいて行った。


鳥が動くのとグリュックが飛び掛るのは同時だった。
今さら・・ 、「グリュックやめろ」言ったら、口から離したが瀕死の状態だ。

要らんことを言った。もう助からんのに・・・ 後はグリュックに任せておいた。
周りをゆっくり回って再度襲い掛かった。
首の急所を確かめるようにかみ直して、奥歯で止めを刺すように噛んだ。

折角グリュックが仕留めたのに、情けないけど僕は持って帰る勇気がない。毛をむしって解体して肉にするには僕にとってかなりの勇気がいる。思い切ってそうしようかと思ったが出来なかった。本当に勿体ないし可哀想だし申し訳ない。
本当なら、ここでグリュックを褒めてやらなければいけなかったのだろう。グリュックはどんなにか喜んだと思う。実際は大手柄なのだ。情けない飼い主はグリュックを叱りも褒めもせずに、犬の名前を呼びながら逃げるように現場から遠ざかった。
グリュックには原始の野生がちゃんと残っているが僕にはまったくそれが無いようだ。長年、肉でも魚でもスーパーでパック詰めされているのを買っていては自分が毎日生き物の命を食べている実感は僕にはとんと無いようだ。グリュックのおかげで考えさせられる。