六角堂の横にあるクスノキの木が前々から気になっていた。
大風が吹いて枝が屋根に落ちると困るが、と思っていた。
最近知り合いになった木こりのお兄さんに相談していた。
朝はやく、ひょっこり電話があった。軽トラに機材を積んでやって来た。
自然に生えて来た木だが50年もすればこんなになった。20mはゆうにある。
伐採する木は5本ほどあるがクスノキ以外は名前を知らない。何度か聞いたが忘れた。
まずは切り倒す方角のじゃまになる木の伐採をする。
木の高いところまで上ってワイヤーロープをかける。
切り込みを入れる場所にチョークで印をつける。
倒す方角に楔形の切り込みをつける。その前にまわりの草木を切ってスッキリしておく。
大きく切り込むがチェーンソーで直接切り倒すのではないようだ。ワイヤーロープで引き倒す。
風を巻き起こしてバリバリと一気に倒れた。枝がこんもりと林のようだ。
切り口を見せて、大きな木を安全に切り倒す方法の説明をしてくれた。
枝を落として幹を幾つかに切りわける。
僕のチェーンソーの刃が切れないので研いでくれた。燃料は50対1がいいそうだ。
オイルは純正がいいそうだ。スチールとハスクバーナの特徴の違いを説明してくれた。
お昼はとっくに過ぎている。水も飲まずに次の木に上って行った。
ワイヤーロープは幹が30cmほどしなるくらい強く引く。 刃は時々研ぐようだ。
刃の表面を硬化している特殊鋼が先に出るように研ぐ。一日の作業で何度も研ぐそうだ。
今度は、かなり高い位置から切るようだ。僕の担当するワイヤーロープの引きが遅いので引っかかった。
こんな場合は根元から刻んでいくそうだ。始めは鋭角で滑り落とす。かなり危険なようだ。
引っかかっていた枝が根元を刻むほど段々に降りてくる。
仕舞にはチェーンブロックを横がけにして引き倒した。 かなりスッキリになった。
いま何時だろう・・食べなくてもいいのだが、腹がへって・・・ アマガエルが干からびそうだ。
最後の一本になった。 こんな時こそ慎重になるようだ。 珍しい花が咲いていた。