少し西に寄った20ノット前後の南風(はえ)が吹いていた。
参加艇が少ない。「ひらひら」を含めて5艇だけだった。
スピンがはしゃぐ、聞き分けのない子犬か、あばれ馬のようだ。
舵が取れて以来初めてみるMaybe 。 艇が一段と元気そうだ。
スタートしてから、風が次第に西にふれた。ジェッタのスピンがきわどいトリムをしているようだった。
Maybe がほとんど「沈」した。 すぐに復元した。 落水者は、いないようだ。
机島をまわるとジェッタのスピンは威力を発揮し始めた。写真では浅瀬に近いように見える。
提灯が三連になる、めずらしいトリムだ!!
Maybe は帆を3枚展開して走る。 その姿は古典的でエレガントな淑女にさえ見えた。
淑女は、優雅な前の帆を降ろすと向きを変えていた。
さらに上りを詰めて、飛びかかるように、吠えるように、魔性の獣のように迫ってきた。
スピンを下した SURUSUMI が瞬く間に距離を詰めていた。
追い越す時、艇長が一瞬こちらを振り返った。にやりと口元が曲がっていた。
玄海島を回ると上り一本、何ともいい走りをする。いい写真が撮れた。
surusumi という名馬がいたらしい。宇治川の先陣争いで有名な黒毛の駿馬だが壱岐の生まれだそうだ。
壱岐市役所のホームページにそう書いてある。
http://www.city.iki.nagasaki.jp/policy/200511/history.html
梅雨の長い雨が連日続いていたのに、久しぶりの晴れ間だった。
楽しかった・・・